すぎゃーん日記

つれづれに

サンフランシスコに行ってきた

29歳無職プログラマが生まれて初めての渡米で、San Franciscoに約10日間滞在してきた記録とかまとめ。
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背景

出発前に書いた通り、自分は今までアメリカに行ったことがなかった。正直それほど行きたいとも思ってもいなかったが、Web系プログラマ・開発者として生きるようになってから「シリコンバレー」という言葉をよく耳にしたり、また比較的身近なところでサンフランシスコなど西海岸で働いている日本人エンジニアの方がいたりして、だんだんそこに興味を持つようになってきた。昨年の新卒準備カレンダーのこの記事を読んで触発されたりもした。
IT業界にこれから入る新卒の方へ at ksnn diary
「一度は経験してみたい」とぼんやり思うようになったが、でも具体的にそこで働きそこで生きる、というのは全然イメージできていなかった。行ったことがないので当然といえば当然だ。そんなときにちょうど転職の合間で長い休みができて、せっかくのチャンスだしこの機に行ってみるか、と思い立った。

目的

なので、これと言って明確な目的を持って行ったわけではない。強いて言えば「行ったことなかったから"行った"と言える経験を作るために行く」とか、そんなかんじの目的。その他にちょうど良い時期にNodeSummitというイベントがあったので参加してみることにしたが、あまり主目的というわけでもなかった。とにかく西海岸に行ってみて、そこで自分が何を感じ何を思うのかを知ろう、それでちゃんと記録を残しておこう、と。

準備

色々あって「行く!」と決めたのが年明けてからの、出発約20日前。パスポートの申請をするのが最優先で、その後日程を決める。比較的自由度が高く、5日間くらいにしても良かったし3週間とかにしても良かったし、何日間にするかまず結構迷った。せっかく行くのだしすぐ帰るではもったいないけど、あまり長く居すぎてもアレだし…。決め手もなかったので、えいやっと10日間で20〜30日の日程に適当に決めた。
宿はツアーで航空券とセットで申し込もうと思ったがhostelを使えば安く済みそう、ということで別で取ることに。Hostelling Internationalというところで探してみるとSan Francisco内に3件あり、一番安いところに決めた。そして唯一SF在住で面識あって連絡とれる人物であるmiyagawaさんに「これこれこういう日程でSF行くので都合あうときにお会いできませんか」と連絡したところ「その宿のあたりは治安よくない」とアドバイスをいただき、あわてて別のhostelに変更。
あとはSFに行った経験のあるtypesterさん、haruna26さん、soh335くん などに色々と教えていただいて、ある程度の事前知識を仕入れた。クレジットカードは航空券代などで既にの使用上限に近づいていたのでクレジット会社に連絡して一時的に上限を上げてもらう。現金は250ドルほど両替して持っておいた。通信環境はとりあえずiPhoneの世界対応に頼ることに。1週間以上いるようなら他の端末を用意していった方が安上がりで済みそうだ。次回は要検討。充電器としてモバイルブースターは絶対あった方が良い、ということで購入。結局一度も使わなかったけど確かにあると安心感が違う。他には着替え2, 3着分だけだったので荷物は予想外に少なかった。
誰か知らないヒトでも読んで声をかけたりしてくれるかも、と淡い期待を込めて「行きます」宣言のブログを書いて、出発。
サンフランシスコに行く - すぎゃーん日記

生活

hostelは一泊30ドル程度のドミトリーで、トイレ風呂が共同の形式、朝食は自由にパンやベーグルを焼いて食べる形で提供されていて、ラウンジではWi-Fiつないで各自インターネットしたり宿泊客同士で雑談したり。何かの学会で来ていた日本人学生さんも泊まっていてそこで話したりしたし、それほど心細くはなかった。部屋も思っていた以上に広くてキレイだったし、たまに同室のオッサンがすごいイビキかいていてツラかった以外は特に酷い目に遭うようなことはなかった。セキュリティ面では同室の人間を信用するしかないので完全に安心して荷物置けるかんじではないけど、まぁ盗まれたりする可能性は低いかな、と感じた。
街中の、治安の悪い地域に関してはmiyagawaさん、niwさんなどに教えていただいたりしたところはとにかく近づかないように、と気をつけた。その付近は日中通っても何だかコワい。街並みは大して変わっていなくても1ブロック進むと一気に雰囲気が変わったりする。ブラブラ散策する場合でもそのあたりはしっかり気を付けないと、と感じた。
食事は財布的な事情とお手軽さという理由でファストフードをよく利用してDISられたりした。カフェもファストフードもだいたいそこら中にあるのでメシに困ることはない。普通のレストラン的なところは一人では行きづらく敬遠してしまった。アメリカのご飯はあんまり美味しくないような噂をきいていたけど、自分が滞在していた限りではどこに行っても美味しかったし良かったと思う。特にカフェはどこも素敵で、オシャレ感漂う、ゆったりできて良い雰囲気のところが多かったと思う。意外と混まないし。SOMA地区の方とかはどこに行っても同業者と思われる人たちがノートPC(ていうかMacBook)を開いてコード書いたりしてて、「そういう光景が普通」だったのが印象的。Wi-Fiもfreeで承認ボタン押すだけで使えたりとか、環境はとても良いと思った。
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英語

自分で思っていた以上に出来なくて凹んだ。空港でのアナウンスからレジでの注文まで、あらゆる場面で何と言っているのかが理解できず、何度も聴き返したりすることに。だいたい言い直されても結局聴き取れないのだけど…。
speakingの方は、発音がおかしくてもカタカナ英語でも何度も繰り返し言いながらジェスチャー交じえていけばだいたい伝わる。単語が出てこないとどうしようもないけど、そこで詰まることはそんなになかった気がする。
困るのはlistening。本当に何と言っているのか、何回聴き直しても分からなくて、つらかった。hostelのランドリーの洗剤についてフロントで尋ねて、「ランドリーの向かいに設置してある自販機で1ドルで購入できる」ってのを教えてもらって理解するだけの会話ですら何度もやり取りしてようやく、というかんじで。これはもう とにかくたくさん聴いて耳を鍛えていくしかないのだと思う。
読み書きに関してはあまり触れる機会なくて分からなかったけど、SFに語学留学で来ているtolehicoさんの話では、他の国から来てる人たちは会話は出来ているけれどペーパーテストだとよく間違っていて、文法とかをしっかり学んでいる日本人の方がそのあたりは強いらしい。
自分が英会話できないのを学校教育のせいにする気はないけど、やっぱり単語や文法を覚えるだけじゃなく、会話をしっかり身に付けないとダメだなーと痛感した。
とは言え、向こうの人たちも英語できない人に慣れているのもあって、通じなくても優しく聴き続けてくれたりと、とても優しくフレンドリーだった。みんな良い人たちで、「もっと英語できればもっと色んな話ができて楽しいだろうになー」という悔しさは結構感じた。今までどうしても英語を勉強するモチベーションが持てなかったけど、「日本語圏だけだと頑張っても1億数千人としか友達になれないけど、英語も出来るようになればその10倍くらい友達が出来る!」と考えるともっと勉強する気が起きるんじゃないかな、と思った。
とにかく自分が全然英語できないことは痛いくらいに実感できたので、これからどうにかしていくための良い刺激になった。

感想

ありきたりな感想しか書けないけど、とても刺激的で、見たことのない世界を自分の目で見てくることが出来て良かった。普通に海外旅行としても楽しかったし、仕事や人生を考えていく上でもとても参考になった。まだ「絶対、近い将来ここで働いてここで生きていきたい!」とかを決意するところまでは至っていないけど、少なくとも行く前よりはそれがどんなものになるかというイメージは浮かぶようになったし、そのために今どんなものが自分に足りていないかも分かるようになったと思う。これまで日本国内でやっていくことしか考えていなかった自分の視野の狭さにも気付けたし、偶然にも助けられて現地で働くエンジニアの知りあいも増えたし、とても収穫は大きかった。多少のお金はかかったけど、そのぶんの価値のある旅行になったと思う。もっと早くから行っておけば良かったという思いも無くはないけど、今だから出来た出会いも行動もあったし、タイミングとしてはむしろ良かったくらいかもしれない。同じように「なんとなく興味は持ってるけど行ったことない」というヒトがいたら是非とも行ってみるべきだと思うので何かお手伝いできればしたい。このブログ記事が何かのキッカケにでもなれば嬉しい。

感謝

出発前から多くの方々に助言いただいたり教えていただいたり、ブログやTwitterFacebookでもたくさんの方々に支援していただき、とても心強かったです。ありがとうございました。
現地ではmiyagawaさん、niwさん、kawanetさん、mshkさん、yssk22さん、takamarioさん、tolehicoさん、mootohさん、岡田さん、宮田さん、などなどたくさんの方々にお会いできてお世話になりました。本当に、まさかこんなにたくさんの出会いがあるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです。ありがとうございました!
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